【新作レビュー】血と銀が織りなす本格ダークファンタジー『シルバー・アンド・ブラッド』はゲーマーを眠らせない！その魅力と序盤攻略を徹底解説
2024年、スマートフォンゲーム市場に一石を投じる超大作が登場した。その名も『シルバー・アンド・ブラッド』。本作は、美麗なグラフィックで描かれる重厚なダークファンタジーの世界を舞台に、人間、吸血鬼、狼男（ライカン）という3つの種族が覇権を争う、リアルタイムストラテジーRPGだ。
「ストラテジーゲームは難しそう…」「じっくり腰を据えて遊ぶ時間がない…」そう感じている方にこそ、本作を強くおすすめしたい。洗練されたゲームシステムは、初心者でも直感的に理解できる親切さを持ちながら、熟練のゲーマーをも唸らせる奥深い戦略性を秘めている。そして何より、プレイヤーを惹きつけてやまない魅力的な世界観と物語が、あなたを月が二つ浮かぶ世界「ルナ・ヴェリタス」の虜にすることだろう。
この記事では、『シルバー・アンド・ブラッド』がなぜこれほどまでに面白いのか、その核心に迫る。ゲームの基本的な魅力から、ライバルに差をつけるための序盤攻略ガイドまで、余すところなくお届けする。この記事を読み終える頃には、きっとあなたも三つ巴の戦乱に身を投じたくてたまらなくなっているはずだ。
『シルバー・アンド・ブラッド』とは？――月下に響く、三つ巴の叙事詩
本作の最大の魅力は、なんといってもその徹底的に作り込まれた世界観にある。舞台は、蒼い月「ルナ・アズール」と紅い月「ルナ・ルージュ」が夜空に浮かぶ世界「ルナ・ヴェリタス」。この世界では、古来より3つの種族が互いに牽制し合い、永い均衡を保ってきた。しかし、ある夜、空から飛来した謎の隕石「災厄の星（カラミティ・スター）」の落下をきっかけに、世界の理は歪み、均衡は崩壊。終わりなき戦いの火蓋が切って落とされたのだ。
プレイヤーはゲーム開始時に、この3つの勢力の中から一つを選び、その一員として自軍を勝利に導くことになる。どの勢力も一長一短があり、それぞれに重厚なバックストーリーと魅力的な英雄たちが存在する。ここでは、あなたの運命を左右する3つの勢力を詳しく紹介しよう。
■ 銀血の騎士団（シルバーブラッド）- 人間の誇りと叡智の象徴
人間を中心とした、最も組織化された勢力。古くから吸血鬼や狼男といった「夜の眷属」を脅威とみなし、彼らを狩ることを使命としてきた。その力の源は、古の錬金術を応用した「銀の工学技術」。聖なる銀を加工した武具や、蒸気の力で動くゴーレム兵器を駆使して戦う。騎士道精神を重んじる高潔な騎士や、探究心旺盛な錬金術師たちが所属しており、統率の取れた軍団行動を得意とする。
ストーリーでは、崩壊した王国の再興と、混沌とした世界に秩序を取り戻すための苦難の道が描かれる。バランスの取れたユニットが多く、初心者でも扱いやすいのが特徴。特に、防御施設や遠距離攻撃兵器の性能が高く、堅実な守りから反撃に転じる戦術を得意とするプレイヤーにおすすめだ。代表的な英雄には、王国最後の騎士団長「アルトリウス・グレイウォール」や、天才的な銀の錬金術師「リリアナ・シルヴァ」などがいる。
■ 深紅の盟約（クリムゾン・パクト）- 夜を統べる気高き血族
悠久の時を生きる吸血鬼たちの一族。かつては世界の夜を支配していたが、銀血の騎士団の台頭により、その勢力を大きく削がれていた。彼らは災厄の星の落下を、自らが再び世界の支配者として返り咲くための好機と捉えている。血を媒介とする強力な「血魔法（ブラッド・マジック）」や、眷属を使役する能力に長けており、その戦い方は狡猾かつ優雅だ。プライドが高く、貴族的な暮らしを営む彼らの城は、ゴシック様式の荘厳な建築美を誇る。
ストーリーでは、一族の悲願である「永遠の夜の王国」を築くため、他の種族を支配下に置こうとする野望の物語が展開される。魔法攻撃ユニットや、敵を弱体化させるデバフを得意とする英雄が多く、テクニカルな戦い方を楽しみたいプレイヤー向け。奇襲や攪乱といった戦術で敵を翻弄する快感は、この勢力ならではのものだ。始祖の血を引くと言われる長「ヴラド・フォン・カーシュタイン」や、妖艶な魅力で敵を惑わす魔女「イザベラ・ルナフレーナ」などが、あなたの指揮を待っている。
■ 月影の爪牙（ルナティック・ファング）- 野性に生きる誇り高き戦士
二つの月に愛された、野性的で獰猛な狼男（ライカン）たちの部族連合。彼らは自然との調和を何よりも重んじ、森の奥深くで独自の文化を育んできた。しかし、騎士団の進軍と吸血鬼の侵略によって聖なる森が脅かされたとき、彼らはその鋭い爪と牙を剥く。圧倒的な身体能力と再生能力、そして自然の力を借りた精霊魔法が彼らの武器だ。個々の戦闘能力が非常に高く、少数精鋭での奇襲を得意とする。
ストーリーでは、汚された聖地を浄化し、自然の秩序を破壊する者たちに鉄槌を下すための、復讐と解放の戦いが描かれる。近接戦闘ユニットの性能が極めて高く、生産速度も速いため、速攻を仕掛けるのが得意なプレイヤーに最適。圧倒的な力で敵を蹂躙する爽快感を味わいたいなら、この勢力がうってつけだろう。部族を束ねる偉大なる族長「フェンリル・ムーンハウル」や、月の精霊と心を通わせる若き女戦士「セレーネ・ワイルドウルフ」と共に、戦場を駆け抜けよう。
ゲームの根幹をなす2つの柱――「拠点育成」と「英雄収集」
『シルバー・アンド・ブラッド』の面白さは、大きく分けて「ストラテジー」と「RPG」の2つの側面から成り立っている。その中心となるのが、「拠点（キャッスル）育成」と「英雄（ヒーロー）収集・育成」だ。
【拠点育成：自分だけの要塞を築き上げろ！】
本作の基本的なサイクルは、自らの拠点を発展させ、兵力を蓄え、領地を拡大していくことにある。拠点には、食料を生産する「農場」、木材を伐採する「製材所」、鉱石を採掘する「鉱山」といった資源施設に加え、兵士を訓練する「兵舎」、研究を進める「研究所」、城壁を強化する「城壁」など、多種多様な施設が存在する。
（画像：発展した銀血の騎士団の拠点。蒸気機関が稼働し、整然と施設が並んでいる様子）
どの施設から優先的にレベルアップさせるか、限られた資源を何に投資するか。その一つ一つの選択が、自軍の強さに直結する。例えば、序盤は資源生産施設を重点的に強化して安定した内政基盤を築くのか。あるいは、兵舎や研究所を優先して、いち早く強力なユニットを解放し、近隣の敵プレイヤーにプレッシャーをかけるのか。プレイスタイルによって戦略は無限に広がる。
また、選択した勢力によって施設のデザインが全く異なるのも魅力の一つ。銀血の騎士団なら堅牢な石造りの城塞、深紅の盟約なら荘厳なゴシック様式の城、月影の爪牙なら自然と一体化した巨大な樹上の砦といった具合に、自らの拠点が発展していく様子を眺めているだけでも楽しめるだろう。
【英雄収集・育成：個性豊かな英雄たちと共に戦え！】
ストラテジーパートに深みと物語性を与えているのが、個性豊かな「英雄」たちの存在だ。英雄はガチャやイベント、ストーリー進行で入手でき、それぞれが固有の「アクティブスキル」と「パッシブスキル」を持っている。
英雄には、軍団全体の攻撃力を上げる指揮官タイプ、単身で敵陣に切り込み壊滅させるアタッカータイプ、味方を回復し支援するサポータータイプなど、様々な役割が存在する。彼らを育成し、部隊のリーダーとして編成することで、軍団は飛躍的に強化される。
育成要素も非常に奥深い。レベルアップはもちろんのこと、専用の装備品をクラフトして装着させたり、「覚醒」させてレアリティを上げたり、スキルツリーを解放して新たな能力を獲得させたりと、やり込み要素は満載だ。お気に入りの英雄を一人じっくりと育て上げるもよし、様々な英雄を組み合わせて最強の部隊編成を模索するもよし。RPGのようなキャラクター育成の楽しみが、ここにはある。
例えば、深紅の盟約の英雄「イザベラ・ルナフレーナ」は、敵部隊の移動速度を低下させるスキルと、一定時間、敵兵士を同士討ちさせる魅了スキルを持つ。これに、狼男の英雄で圧倒的な移動速度を誇る「セレーネ・ワイルドウルフ」の部隊を組み合わせれば、足止めした敵の側面から高速で奇襲をかける、といった戦術的なコンボが生まれるのだ。
勝利の鍵は采配にあり！戦略性が光るバトルシステム
本作の戦闘は、ワールドマップ上での「行軍」と、部隊同士が衝突した際の「戦闘」の2フェーズで構成される。
【ワールドマップ：リアルタイムで繰り広げられる頭脳戦】
ワールドマップには、自分や他のプレイヤーの拠点、資源地、そして強力なNPC（中立モンスター）などが点在している。プレイヤーはここに自らの部隊を行軍させ、資源の採集や他プレイヤーの拠点への攻撃、NPCの討伐などを行う。
全てがリアルタイムで進行するため、マップ上では常に緊張感のある駆け引きが繰り広げられる。敵の斥候部隊を発見したら、自軍の主力部隊を隠して待ち伏せる。敵が資源採集に出払った隙を突いて、手薄になった本拠地を急襲する。陽動部隊を派遣して敵の注意を引きつけ、その間に本命の目標を叩く。まるで本物の軍師になったかのような、高度な頭脳戦が楽しめるのが、本作のリアルタイムストラテジーパートの醍醐味だ。
【戦闘シーン：スキル発動が勝敗を分けるセミオートバトル】
部隊同士が接触すると、戦闘シーンへと移行する。戦闘は基本的にオートで進行するが、プレイヤーの介入が勝敗を大きく左右する。それが「英雄スキル」の発動タイミングだ。
（画像：吸血鬼の英雄が広範囲の血魔法を発動し、騎士団の兵士を一掃している戦闘シーン）
各英雄は、戦闘中に溜まるゲージを消費して、強力なアクティブスキルを発動できる。敵の詠唱を妨害するスタン系のスキル、味方の窮地を救う回復スキル、戦況を一変させる広範囲攻撃スキルなど、その効果は様々。敵の主力部隊が固まった瞬間に範囲攻撃を叩き込む、相手が強力なスキルを発動する直前に沈黙させるなど、プレイヤーの的確な判断が、格上の相手をも打ち破る番狂わせを生み出すのだ。
さらに、「歩兵は騎兵に強く、騎兵は弓兵に強く、弓兵は歩兵に強い」といった古典的な三すくみの兵種相性も存在し、戦闘前の部隊編成からすでに戦略は始まっている。これらの要素が絡み合い、シンプルながらも非常に奥深いバトルシステムを形成している。
孤独な戦いではない！「同盟」と共に覇道を突き進め
『シルバー・アンド・ブラッド』の世界では、一匹狼で生き抜くことは極めて困難だ。そこで重要になるのが、他のプレイヤーと協力するための「同盟（クラン）」システムである。
同盟に参加するメリットは計り知れない。施設の建設時間を短縮してもらえる「ヘルプ機能」、同盟員だけが利用できる強力な「同盟テクノロジー」によるバフ、資源が不足した際に分け合える「資源援助」など、ゲームを効率的に進める上で欠かせない恩恵が多数存在する。
しかし、同盟の本当の魅力は、仲間と協力して強大な敵に挑む共闘コンテンツにある。ワールドマップに定期的に出現する「レイドボス」の討伐は、同盟員総出で挑む一大イベントだ。古の技術で動く「エンシェント・ゴーレム」や、深淵に棲まう「アビス・ドラゴン」といった巨大なボスを、チャットで作戦を練りながら撃破した時の達成感は格別である。
そして、本作のエンドコンテンツとも言えるのが、同盟対同盟の大規模戦争「月蝕戦争（エクリプス・ウォー）」だ。特定の期間中、サーバー内の同盟がマップ上の重要拠点「古の祭壇」を奪い合うこのGvG（Guild vs Guild）コンテンツは、まさに戦略と連携の集大成。外交による駆け引き、情報戦、奇襲、総力戦。あらゆる要素を駆使して自らの同盟を勝利に導く体験は、他のゲームでは味わえない興奮と感動を与えてくれるだろう。
序盤を効率よく進めるための初心者ガイド
最後に、これから『シルバー・アンド・ブラッド』を始めるプレイヤーのために、序盤をスムーズに進めるための簡単なアドバイスをいくつか紹介しよう。
1. 最初に選ぶべき勢力は？
前述の通り、どの勢力にも魅力があるが、初心者には「銀血の騎士団」をおすすめしたい。攻守のバランスが良く、特に拠点の防御力が高いため、他プレイヤーからの攻撃を受けにくい。まずは堅実に内政の基礎を学びたいプレイヤーに最適だ。逆にある程度ストラテジーゲームに慣れているなら、テクニカルな「深紅の盟約」や、攻撃的な「月影の爪牙」を選ぶと、その勢力ならではの戦い方を楽しめるだろう。
2. 拠点の「政庁」レベルを最優先で上げる
拠点の中心となる施設「政庁（勢力によって名称は異なる）」のレベルは、他の全ての施設のレベル上限や、解放される機能に影響する。序盤はとにかく政庁のレベルアップを目標に進めよう。レベルアップの条件となる施設があれば、それを優先的に強化していくのが効率的だ。
3. 英雄は低レアリティでも侮れない
ガチャで最高レアリティの英雄が出なくても、がっかりする必要はない。本作では、低レアリティの英雄でも育成すれば十分に活躍できる。特に、スキルが資源採集速度アップや建設速度アップといった内政向きの英雄は、序盤から終盤まで長くお世話になる。戦闘用の英雄と内政用の英雄をバランスよく育てていくのがポイントだ。
4. とにかく同盟に加入しよう
ゲームを開始してチュートリアルを終えたら、できるだけ早くアクティブな同盟に加入しよう。前述の通りメリットが非常に大きく、ゲームの進行速度が格段に変わる。また、経験豊富な先輩プレイヤーからアドバイスをもらえるのも心強い。
まとめ
『シルバー・アンド・ブラッド』は、ただの量産型ストラテジーゲームではない。重厚な世界観、魅力的な三勢力の物語、奥深い拠点育成と英雄システム、そして仲間との連携が熱い同盟バトル。その全てが高水準で融合し、プレイヤーに最高の没入体験を提供してくれる、まさに「遊べる叙事詩」と呼ぶにふさわしい傑作だ。
最初は小さな領主として始まるあなたの物語が、やがて仲間と共に世界の覇権を争う壮大な歴史へと繋がっていく。その過程で味わう興奮、葛藤、そして勝利の栄光は、きっとあなたの心を掴んで離さないだろう。
さあ、今すぐ『シルバー・アンド・ブラッド』をダウンロードし、血と銀が乱舞する戦場へその身を投じてみてはいかがだろうか。二つの月が照らす世界で、あなただけの伝説が、今、始まろうとしている。
