強欲こそが正義!ダークファンタジーRTS『グリードオブマイト』はスマホ戦略ゲームの新たな覇権となるか?
スマートフォンの画面の中に、もう一つの世界が広がっている。そこでは、力と知謀、そして何よりも飽くなき「強欲」が支配の法則となる。そんな、プレイヤーの野心をどこまでも刺激する、新たなダークファンタジーRTS(リアルタイムストラテジー)が誕生した。その名は『グリードオブマイト』。

「また量産型の城ゲーか」――そう思うのはまだ早い。本作は、確かに領地を育て、兵を募り、他国を攻めるという王道のRTSの骨格を持つ。しかし、その肉付けは、重厚なダークファンタジーの世界観、RPGのように深く育成できる「ヒーロー」システム、そしてプレイヤー間の協力と裏切りを誘発する絶妙なゲームバランスによって、既存の同ジャンルゲームとは一線を画す、強烈な中毒性を生み出している。
この記事では、そんな『グリードオブマイト』が一体どのようなゲームなのか、その深遠なるシステムの解説から、初心者が見るべき序盤攻略、そしてライバルに差をつけるための高度な戦略まで、徹底的に解剖していく。このレビューを読み終えた時、あなたはきっと、崩壊したアルクレシア大陸の覇権をその手に掴むべく、欲望の炎を燃やしていることだろう。
崩壊した世界で覇を競う – 重厚な世界観とストーリー
『グリードオブマイト』の舞台は、かつて「始祖竜」の恩恵のもとで千年王国が栄華を極めた「アルクレシア大陸」。しかし、その平和は突如として終わりを告げる。始祖竜が姿を消し、その力を巡って人間、エルフ、ドワーフ、獣人といった各種族が争う「大崩壊戦争」が勃発。大陸全土は荒廃し、王国は滅び、秩序は失われた。

そんな混沌の時代に、強大な力を持つ7人の「ロード」が台頭する。彼らはそれぞれが人間の根源的な欲望である「七つの大罪」を司り、その力を背景に大陸の覇権を求め、終わりなき争いを続けていた。
プレイヤーは、このいずれの勢力にも属さない新興勢力の「ロード」として、小さな城砦から自らの物語を始めることになる。忠実な騎士団、謎めいた魔術師、そして伝説の英雄たちを従え、時に他のロードと手を組み、時に容赦なく裏切り、全てを奪い尽くす。目的はただ一つ、この混沌を統一し、大陸の新たな支配者「マイト・ロード」となることだ。
本作のタイトルにもなっている「グリード(強欲)」は、単なる悪徳ではない。資源を、領地を、そして力を欲するその渇望こそが、自国を豊かにし、軍を強くする原動力となる。「強欲こそが、力となる」――このキャッチコピーは、本作のゲーム性を的確に表現している。
ゲームシステムの徹底解説 – 『グリードオブマイト』を構成する3つの柱
本作の魅力は、内政、育成、戦争という3つの要素が複雑に絡み合い、一つの巨大な戦略ゲームとして成立している点にある。それぞれの柱を詳しく見ていこう。

【柱1:領地経営(内政)】「強欲」の基盤を築く城砦都市
全ての始まりは、プレイヤーの拠点となる城砦だ。城内には様々な施設を建設でき、それらをアップグレードしていくことで国力は増していく。
資源施設: 農場(食糧)、伐採所(木材)、採石場(石材)、鉱山(鉱石)、そして魔力の源泉となるマナクリスタル。これらは全ての基本となる資源を生み出す。生産量を上げるためには、施設のレベルアップが不可欠だ。
軍事施設: 兵舎(歩兵)、厩舎(騎兵)、射手育成所(弓兵)、攻城兵器工房(カタパルトなど)で兵士を訓練する。兵士の数と質が、そのまま軍事力に直結する。
研究施設: 「アカデミー」では、内政技術(資源生産速度アップなど)や軍事技術(兵士の攻撃力・防御力アップなど)を研究できる。どの技術から優先的に研究するかが、国家の発展方針を大きく左右する。
防衛施設: 城壁の強化や、見張り塔の設置により、他プレイヤーからの攻撃に対する防御力を高める。
ここまでは一般的なRTSと同じだが、『グリードオブマイト』は独自の「欲望ゲージ」システムを導入している。これは、城内に貯蔵されている資源量に応じて上昇するゲージで、高ければ高いほど資源生産量や研究速度にボーナスが付与される。つまり、「欲深く」資源を溜め込むほど、国は豊かになるのだ。
しかし、このゲージは他プレイヤーからも見えるため、資源を潤沢に抱えている城は格好の攻撃対象となる。富は力だが、同時にリスクも増大させる。このジレンマが、プレイヤーに常に緊張感のある判断を迫るのだ。
【柱2:ヒーロー育成(RPG)】「マイト」の象徴たる英雄たち
本作を単なるRTSに終わらせていない最大の要因が、この「ヒーロー」システムだ。プレイヤーは、ストーリー進行やイベント、そして「英霊の召喚(ガチャ)」を通じて、神話や歴史上の人物をモチーフにした数十種類以上のヒーローを仲間にできる。
彼らは単なる指揮官ではない。一体一体が固有のスキルを持ち、RPGのようにレベルアップや装備の装着、スキルツリーの解放によって成長していく。
ヒーローの役割(ロール):
タンク(守護者): 高い防御力とHPを持ち、前線で敵の攻撃を引き受ける。「聖盾の騎士アグリアス」などが代表的。
アタッカー(破壊者): 強力な攻撃スキルで敵を一掃する。「堕天剣士ゼノン」「炎獄の魔女リリス」など。
サポーター(支援者): 味方の回復や能力強化(バフ)、敵の弱体化(デバフ)を行う。「森の賢者エルフリード」などが該当。
内政官(統治者): 城内に配置することで、資源生産や建設速度を上げるスキルを持つヒーローも存在する。
奥深い育成要素:
レベルとスキル: 戦闘や経験値アイテムでレベルを上げ、スキルポイントを割り振ってアクティブスキルやパッシブスキルを強化する。
装備: 武器、防具、アクセサリーの6つのスロットがあり、装備品は鍛冶屋で製造したり、モンスター討伐でドロップしたりする。
古代遺物(アーティファクト): 特定のクエストをクリアすることで手に入る超強力な装備品。ヒーローの能力を飛躍的に向上させるが、入手難易度は非常に高い。
最大5体のヒーローで部隊を編成し、戦争に赴く。例えば、タンク役のヒーローに防御力を固めさせて敵の猛攻を耐えさせ、その隙に後方からアタッカーのヒーローが強力な範囲スキルを叩き込む。このヒーローの組み合わせと育成度合いが、たとえ兵士の数が劣っていても戦局を覆すほどの重要な要素となっている。
【柱3:ワールドマップ(対人戦・協力)】大陸に刻む「覇道」
内政で国力を高め、ヒーローを育成したら、いよいよ広大なワールドマップへと繰り出すことになる。ここが『グリードオブマイト』の真骨頂だ。
資源地と中立モンスター: マップ上には、城内よりも遥かに効率の良い資源採集ポイントや、討伐すると豪華な報酬が手に入る中立モンスターが点在している。これらを巡って、常に小競り合いが発生する。
偵察と侵攻(PvP): 他プレイヤーの城をタップすれば、「偵察」を行うことができる。成功すれば、相手の資源量、兵士数、防衛ヒーローなどの情報を得られる。この情報を元に、勝てると判断すれば部隊を派遣して攻撃を仕掛ける。勝利すれば、相手の資源の一部を略奪し、城にダメージを与えることができる。
同盟(ギルド)システム: 本作において、ソロプレイで生き残ることはほぼ不可能だ。プレイヤーは「同盟」に所属し、仲間と協力し合うことが必須となる。
ヘルプ機能: 建設や研究にかかる時間を、同盟メンバーのタップで短縮してもらえる。
集結攻撃: 一人の力では敵わない強大な城に対し、同盟メンバーで部隊を結集させて同時に攻撃する。本作の戦争の基本にして最もエキサイティングな瞬間だ。
防衛支援: 仲間が攻撃されている際に、援軍を送って共に城を守る。
同盟領地と巨大建築物: 同盟の力を示す「要塞」をマップ上に建設し、その周囲を同盟領地とすることができる。領地内ではメンバーに様々なボーナスが付与される。
そして、本作最大のエンドコンテンツが、定期的に開催されるサーバー対抗戦**「七罪戦争(セブンシンズ・ウォー)」**だ。これは、サーバー内の全同盟が7つの大罪の名を冠した陣営に分かれ、マップ中央に出現する「始祖竜の玉座」を奪い合う大規模GvG(Guild vs Guild)イベントである。外交、奇襲、陽動、総力戦。あらゆる戦略と戦術が飛び交うこの戦争を制した同盟には、サーバー最高の栄誉と莫大な報酬が与えられる。
初心者向け!序盤攻略ガイド – 覇道への第一歩
これほど奥深いゲームだと、何から手をつけていいか分からないかもしれない。だが安心してほしい。ここでは、初心者がスムーズにスタートダッシュを決めるための5つのステップを紹介する。

チュートリアルと序盤ミッションを完遂せよ: 当たり前だが、これが最も重要。ゲームの基本的な流れを学べるだけでなく、序盤に必要な資源やアイテム、強力な初期ヒーロー「見習い騎士レオ」が手に入る。
城レベルを優先的に上げよ: 新しい施設の解放や、既存施設のレベル上限は、すべて城(キャッスル)のレベルに依存する。まずは他の施設のことは後回しにしてでも、城レベルを上げることに資源と時間を集中させよう。目標は、同盟機能がフルに解放される城レベル6だ。
ヒーローはバランス良く育てよ: 序盤で手に入るヒーローのうち、タンク役の「レオ」と、ログインボーナスでもらえるアタッカー役の「女傭兵クロエ」を重点的に育成しよう。この2体がいるだけで、序盤のモンスター討伐や資源地の確保が格段に楽になる。
何よりも早く、アクティブな同盟に加入せよ: 加入するだけで建設速度を上げるヘルプ機能や、メンバーが課金した際におすそ分けがもらえる同盟ギフトなど、メリットしかない。同盟リストをチェックし、メンバー数が多く、活動が活発そうな同盟に申請しよう。「初心者歓迎」を掲げている同盟なら、親切に教えてくれるベテランも多いはずだ。
「平和の盾(シールド)」を使いこなせ: アイテムストアやミッション報酬で手に入る「平和の盾」は、使用すると一定時間、他プレイヤーから攻撃されなくなるバリアを張れる。資源を大量に貯め込んだ時や、就寝前、仕事中など長時間ログインできない時には必ず使うこと。これを怠ると、朝起きたら城が燃え、資源が空っぽ…という悲劇に見舞われる。
中級者向け!ライバルに差をつけるための戦略と思考
ゲームに慣れてきたら、単なるパワープレイだけでは勝てなくなってくる。ここでは、一歩進んだ戦略思考を紹介する。
兵種の三すくみを徹底する: 本作には「歩兵は騎兵に強く、騎兵は弓兵に強く、弓兵は歩兵に強い」という明確な三すくみの相性がある。敵城を偵察した結果、相手が騎兵中心の防衛編成なら、こちらは歩兵を多めに編成して攻撃することで、被害を抑えつつ大きな戦果を期待できる。
「ゼロ兵士」と「病院」の活用: 格上のプレイヤーに攻撃されそうな時、あえて全ての兵士をマップ上の遠い資源地への採集に出すなどして、城を空っぽにする「ゼロ兵士」というテクニックがある。これにより、兵士の損失を防ぐことができる(ヒーローは負傷するが復活可能)。また、戦闘で失われた兵士の一定数は「負傷兵」として病院に送られる。病院の収容上限を超えた分は完全に「死亡」してしまうため、常に病院のレベルを上げ、収容数を確保しておくことが重要だ。
ヒーローシナジーの追求: 個々のヒーローの強さだけでなく、組み合わせによるシナジーを考えよう。例えば、敵全体に防御力ダウンのデバフをかけるヒーローのスキルが発動した直後に、高威力の全体攻撃スキルを持つヒーローが続くようにタイミングを調整する、といった連携は極めて強力だ。
外交と心理戦を制する: 『グリードオブマイト』は、画面の外でも戦争が続いている。同盟チャットや個人メールを駆使した「外交」は、時に軍事力以上の武器となる。強大な同盟には下手に出つつ、弱小同盟を恫喝して傘下に収めたり、敵対同盟のメンバーに寝返りを持ちかけたり…。情報戦と心理戦こそ、このゲームの最もダーティで、最も面白い部分かもしれない。
まとめ – 『グリードオブマイト』はこんなプレイヤーにおすすめ!
『グリードオブマイト』は、手軽に遊べるカジュアルゲームではない。それは、プレイヤーの時間と知性、そして欲望を喰らって成長する、恐ろしくも魅力的な怪物のようなゲームだ。

以下のようなプレイヤーには、本作は最高の体験を提供してくれるだろう。
じっくり腰を据えて、一つのゲームを遊び込みたい人
頭を使って戦略を練り、それが勝利に結びつく快感が好きな人
他プレイヤーとの協力(同盟)や競争(PvP)に熱くなれる人
ダークファンタジーの重厚な世界観と、魅力的なヒーローたちの育成を楽しみたい人
もちろん、課金によって成長速度を上げることは可能だが、無課金・微課金であっても、戦略と時間、そして同盟の仲間との連携次第で、巨大な課金プレイヤーの城を陥落させる「ジャイアントキリング」を成し遂げられる可能性がある。そのカタルシスこそ、RTSの醍醐味だ。
さあ、準備はいいだろうか。今すぐ『グリードオブマイト』をダウンロードし、無限の欲望が渦巻くアルクレシア大陸に、あなた自身の「覇道」を刻み始めよう。ただし、寝不足にはくれぐれもご注意を。