『アークナイツ:エンドフィールド』徹底レビュー:開拓と戦略が交差する新時代の3DアクションRPG

Hypergryphが贈る『アークナイツ』の世界観を一部引き継いだ待望の完全新作、『アークナイツ:エンドフィールド』がついに配信されました。本作は、従来のタワーディフェンスから3Dリアルタイム戦略アクションRPGへと劇的な進化を遂げています。広大な惑星「タロII」を舞台に、プレイヤーは失われた技術を奪還し、文明を再建する「管理人」として、魅力的なオペレーターたちと共に過酷な冒険へと身を投じることになります。

本記事では、実際にプレイして判明した本作の多角的な魅力と、あえて触れておくべき課題点について、詳細にレビューしていきます。

アークナイツ:エンドフィールド

アークナイツ:エンドフィールド

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1. 圧倒的なグラフィックと最適化された世界観

本作を起動してまず目を引くのは、スマートフォンの限界に挑むかのような圧倒的な3Dグラフィックです。キャラクターモデルの精緻さはもちろんのこと、広大なフィールドの景色はどこを切り取っても美しく、まるでコンシューマーのAAAタイトルをプレイしているかのような錯覚に陥ります。

特に特筆すべきは、これほど高精細な描写でありながら、動作が非常に軽く最適化されている点です。高負荷がかかりそうな場面でもフレーム落ちが少なく、60FPSを安定してキープできる技術力の高さには驚かされます。アニメ調のキャラクターとフォトリアルな背景が見事に融合しており、服の質感や細かな装飾に至るまでこだわりが感じられます。

物語の舞台となる「タロII」は、天災が絶えない終末的な雰囲気を持つ惑星ですが、その荒廃した美しさがプレイヤーの探索意欲を強く刺激します。『アークナイツ』未経験者であっても、記憶喪失の主人公(管理人)の視点を通じて世界観にスムーズに入り込めるよう設計されています。

2. 戦略性と爽快感が融合したバトルシステム

戦闘システムは、4人1組の小隊編成によるリアルタイムアクションです。操作しているキャラクターだけでなく、残りの3人も常にフィールド上で自律的に戦うため、「仲間と共に戦っている」という共闘感を強く味わえます。

ロールと連携の重要性

オペレーターには「突撃」「術師」「先鋒」「重装」「補助」といったロールが設定されており、それぞれの役割を考慮した編成が不可欠です。戦闘中は操作キャラを切り替えるだけでなく、控えのオペレーターの戦技(スキル)を指示して発動させることも可能です。特定の条件下で発動する「連携技」にはド派手なカットイン演出が入り、視覚的な爽快感も抜群です。

奥深い「アーツ異常」システム

本作の戦闘において最も戦略的な鍵を握るのが、属性の掛け合わせによる「アーツ異常」です。これは他ゲームの元素反応に近いシステムですが、非常に多岐にわたる効果を持っています:

  • 燃焼: 灼熱付着と他のアーツが混ざることで発生し、継続ダメージを与えます。
  • 感電: 電磁付着によりアーツダメージが上昇します。
  • 凍結: 寒冷付着により敵を行動不能にし、さらに物理攻撃を加えることで「粉砕」による大ダメージを狙えます。
  • 腐食: 自然付着により敵の全耐性を徐々に低下させます。
  • 物理異常: 「浮遊・転倒・猛撃・破砕」の4種類があり、敵を「クラッシュ状態」にしてデバフを与えたり行動を制限したりできます。

これらの状態異常をいかに組み合わせて敵を封じ込めるか、小隊編成の段階から試行錯誤する楽しさがあります。

3. 本作最大の独自要素:集成工業システム

『アークナイツ:エンドフィールド』を他のオープンワールドRPGと明確に差別化しているのが、この「集成工業システム」です。プレイヤーは未開の地に採掘機を設置し、コンベアで素材を運び、加工施設を繋いで全自動化工場を建設することになります。

工場建設の「沼」

最初は単純な素材の採取から始まりますが、次第に電力の供給(送電網の構築)や、複雑な中間素材の加工ラインなど、管理すべき要素が増えていきます。このシステムは非常に本格的で、「一度始めると時間が溶ける」と言われるほどの没入感があります。 製造されたアイテムは、冒険に必要な回復薬や装備品として利用できるため、拠点を充実させることがそのまま探索の快適さに繋がります。

初心者への配慮:図面システム

「複雑な工場作りは苦手」というプレイヤーも安心してください。本作には「図面システム」が用意されています。あらかじめ設計された回路をワンボタンで設置できるほか、他プレイヤーが作成した図面を共有・インポートすることも可能です。これにより、誰でも手軽に高度な自動化の恩恵を受けることができます。

4. 探索とフィールドギミック

フィールドの探索も非常に充実しています。マップは単に広いだけでなく密度が非常に高く、少し歩くたびに素材や設計図、宝箱が見つかるため、寄り道が絶えません。

快適な移動手段

広大な世界をストレスなく移動するために、「ジップライン」の建設が可能です。一度ルートを構築してしまえば、高低差のある場所や頻繁に訪れる地点への移動が劇的にスムーズになります。また、特定のポイントを開放することでファストトラベルも利用可能です。

オペレーターのリアリティ

探索中、操作していない仲間たちが自由に周囲を眺めたり、採取ポイントを教えてくれたりする演出があり、キャラクターたちがこの世界で「生きている」ことを実感させてくれます。ただし、現状では「壁登り」などの垂直方向の自由な移動は制限されており、基本的には地上をベースとした探索になる点は好みが分かれるかもしれません。

5. 個性豊かなオペレーターたち

登場するキャラクター(オペレーター)たちは、3Dグラフィックの恩恵を受け、非常に表情豊かに描かれています。

  • 開拓者(主人公): 最高レアリティの星6であり、癖のない強力な剣撃を放ちます。ストーリー進行で凸(潜在強化)が可能であり、無課金プレイヤーでも主力として使い続けられる頼もしい存在です。
  • ペリカ: 序盤から登場する非常に可愛らしいメインヒロインの一人です。
  • ギルベルタ: 敵を引き寄せて一網打尽にする集敵能力に長けています。
  • レーヴァテイン: 燃焼アーツと広範囲の必殺技で敵をなぎ倒すアタッカーです。
  • ダパン: 中華鍋や包丁を振るい、敵を浮遊させるパンダの姿をしたユニークなキャラクターです。

これらのキャラクターは、単に戦闘能力が設定されているだけでなく、それぞれが物語の中で重要な役割を果たし、プレイヤーを物語へと惹きつけます。

6. 懸念点と課題点:光と影

非常に完成度の高い本作ですが、リリース初期段階ゆえの課題もいくつか見受けられます。

チュートリアルとUIの問題

多くのプレイヤーが指摘しているのが、「チュートリアルの長さと分かりづらさ」です。覚えるべき要素(戦闘、属性、工業、育成)が非常に多いため、ゲームの本当の面白さに気づくまでに数時間のプレイが必要になる場合があります。 また、UIも現状では煩雑な部分があり、直感的にどこを操作すればいいか迷う場面が見受けられます。コントローラー操作においても、決定ボタンとキャンセルボタンの設定(例:Bボタンが決定など)が入れ替えられないといった不便さも報告されています。

戦闘とアイテム取得のテンポ

戦闘において、スキルポイントが溜まっていない状態での通常攻撃が「ペチペチ」と単調に感じられる場面があります。また、敵のドロップアイテムを手動で拾いに行かなければならない点は、最近のオート取得に慣れたプレイヤーには少し手間に感じられるかもしれません。

ガチャのバランス

最高レアリティの排出率は0.8%とやや渋めに設定されており、限定ガチャを回すためのリソースの配布も、現時点ではそれほど多くはありません。ただし、80連での天井設定や、初心者向けの星6確定ガチャなどは用意されています。

7. まとめ:どのようなプレイヤーに向いているか?

『アークナイツ:エンドフィールド』は、「ただの流行りのオープンワールドでは満足できない、こだわり派のプレイヤー」にこそ刺さる一作です。

  • 向いている人:
    • 美しい世界観をじっくりと堪能したい人。
    • 効率的な生産ラインを構築することに快感を覚える「工場ゲー」好きの人。
    • 属性やロールを考え抜いた戦略的なパーティ構築を楽しめる人。
    • 完成度の高いキャラクターを愛でたい人。
  • 合わない可能性がある人:
    • 何も考えずにハイスピードなアクションだけを短時間で楽しみたい人。
    • 複雑なシステムやUIの操作をストレスに感じる人。
    • 縦方向への自由自在なパルクール移動を重視する人。

総評として、本作は「戦闘・探索・工業」という三本柱が高いレベルで融合した意欲作です。最初はシステムの多さに圧倒されるかもしれませんが、その「壁」を超えた先には、他のゲームでは味わえない深い中毒性が待っています。惑星タロIIの開拓はまだ始まったばかり。あなたも管理人として、この壮大な物語の一部になってみてはいかがでしょうか。

アークナイツ:エンドフィールド

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