『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦』レビュー—可愛いほっぺをいつでもぷにぷに!奇想天外ファンタジーRPGの魅力
1. 『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦』基本概要とリリース情報
『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦』は、BILIBILI HK LIMITEDが贈る、超かわいいほっぺぷにぷに育成RPGです。本作は「育成RPG × ターン制カードバトル × キャラコレクション」という要素を高度に融合させた、癒やしと戦略性を両立させたユニークな作品として登場しました。
配信日とプラットフォーム
本作は、2025年10月9日(木)に正式サービスが開始されました。プラットフォームはiOSおよびAndroidに対応しており、価格は基本プレイ無料(アイテム課金型)となっています。ジャンルはシミュレーションRPGやタッチセラピーRPGとも称され、独自の立ち位置を確立しています。
リリース前には、2025年5月28日(水)から事前登録が開始され、また、2025年6月13日(金)からはクローズドβテスト「もちほっぺテスト」が開催され、ユーザーの大きな期待を集めていました。


2. 唯一無二の魅力:もちもちほっぺを摘まんでぷにぷに!
本作のタイトルにも冠されている「もちもちほっぺ」は、他のゲームにはない革新的なインタラクションシステムとして、最大の魅力となっています。

いつでもどこでも触れられる癒やしの体験
プレイヤーは、ゲーム内のあらゆる場面でキャラクターのほっぺをぷにぷに触ることができます。これはホーム画面や特定のメニューに限定された機能ではありません。会話中、ロード画面、バトルリザルトなど、「いつでもどこでも」 可愛いほっぺをタップで摘まんで伸ばすことが可能です。
実際にほっぺを摘まむと、「むに〜っ」と伸びるLive2Dアニメーションと、離した瞬間に「ぽい〜ん」と弾む動作が楽しめ、見ているだけで思わず笑顔になる癒やし要素として機能します。この可愛らしい反応は、一日のストレスを「すい〜」と消してくれるほどだとも評されています。
さらに、ほっぺのインタラクションには、豪華声優陣による可愛い反応のボイスがついています。釘宮理恵さん、日笠陽子さん、上坂すみれさん、河瀬茉希さん、羊宮妃那さんといった面々が、ぷにぷにした際の反応を熱演しており、キャラクターの可愛らしさを一層引き立てています。
物語の序盤では、主人公が異世界に転移した緊迫した雰囲気の中でも、事情を説明してくれるネル司祭や、生意気かわいいエシュール先生のほっぺをぐい〜っと引っ張ってしまい、怒られるというコミカルな描写も存在します。この「触れる」という行為自体が、本作のユニークな着眼点であり、物語体験の一部として組み込まれているのです。
3. 手軽さと奥深さを両立させたカードバトルシステム
本作のゲームシステムは、ユニット編成や属性相性を採用したカードバトルRPGであり、独自の戦略性を生み出しています。

バトルの流れ:チームビルドとオートバトル
バトルは「チームビルドフェーズ」と「バトルフェイズ」の2種類に分かれています。
- チームビルドフェーズ(カード選択) プレイヤーは手札に配られた3枚のカードの中から1枚を選んで購入します。カードには、実際に戦闘を行うキャラクターカードの他に、キャラクターに装備させる遺物カードや、場全体を強化するスペルカードが存在します。 カードにはコストが設定されており、左下に表示されているコインの数まで購入可能です。1枚カードを購入するか、コインを使ってリロール(引き直し)をすると、手札が一新されます。プレイヤーはカード運に一喜一憂しながら、コストいっぱいまでカードを引いていくことになります。
- 学年(☆)システムと高学年スキル 同じキャラクターカードを引くと、そのキャラクターの☆(学年)が上昇します。最高で6年生(星6)まであり、4年生まで☆を上げることができれば、高学年スキルと呼ばれる必殺スキルが使えるようになります。例えば、アメリアはビーム兵器のようなド派手な高学年スキルを放ち、フィニッシュを決めるとオーディエンスが湧き上がる演出があります。
- バトルフェイズ カードの準備が終わると、いよいよバトルフェイズが開始されます。バトルは基本的にオートで進行するため、プレイヤーは戦闘を眺めていれば良い手軽さがあります。カード準備とオートバトルが1セットで、全部で5ウェーブのバトルに勝ち抜けば勝利となります。星4以上のキャラクターは手動でスキルを発動することも可能ですが、サクッと遊びたい場合はスキルもフルオートに任せられます。
戦略性と属性相性
バトルでは、まんべんなく☆を上げていくか、集中的に☆を上げて高学年スキルを狙うか、といった戦略が求められます。手札がランダムであることに加え、遺物カードやスペルカードの組み合わせも戦略性に奥深さを加えており、一筋縄ではいかないバトルが楽しめます。
編成では5つの属性「狂気」「冷静」「純粋」「活発」「憂鬱」の相性を利用することが重要です。有利属性に対してはダメージが2倍になり、不利属性には0.5倍になるため、この相性判断が勝敗を大きく左右します。
快適なプレイを支えるQOL機能
『トリッカル』は、忙しい現代のゲーマーに配慮した設計が特徴です。
- オートバトル機能:カードの準備からバトルまでをすべて自動で実行できます。
- スキップ機能:一度クリアしたステージは、スキップ機能を使って一瞬で報酬を獲得できます。
- 1日10分設計:デイリーミッション自体が短時間で終わるように設計されており、1日10分程度でお手軽に遊べるため、複数のゲームをプレイしている人や忙しい人にも注目の作品です。
この「手軽に遊べる」要素と「考えて戦う」戦略性の両立が、本作が好印象を持たれる理由の一つです。
4. 奇想天外な世界観と豪華声優陣
『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦』は、その可愛いビジュアルとは裏腹に、ギャグ満載のおふざけ全開のストーリーと、パロディネタが散りばめられた奇想天外な世界設定が魅力です。

ハチャメチャな異世界「エーリアス」
物語の舞台は、まるでマシュマロのようにぷにぷにしたほっぺの可愛い女の子たちが住む異世界「エーリアス」です。プレイヤー(あなた)はひょんなことからこの世界に転移し、なぜか教主となって世界を救うという重責を負わされます。
しかし、その世界観はハチャメチャです。お菓子のために反乱を起こす国民、仕事もせずにひたすらパンとキャンディを食べ尽くそうとする女王など、混沌とした状況が描かれます。
ストーリーのベースはコメディですが、単なるギャグ一辺倒ではなく、時にはホロっと泣かせる展開や、普段おバカなキャラクターが見せる意外な一面が引き締め役となり、ストーリーに一層没頭できるようになっています。また、キャラクター同士の掛け合いには、唐突に始まるGTA風パロディもの、急に昔の少女漫画を思わせる絵柄など、愉快なパロディネタが盛りだくさんに散りばめられており、プレイヤーを楽しませてくれます。
さらに、物語の展開を深める要素として、キャラクターの本音と建前を切り替えるシステムも搭載されており、明るくクズい一面が見られるなど、軽妙なストーリーテラーとしての役割を果たしています。
豪華声優陣によるフルボイス演出
本作のストーリーや育成画面は、豪華声優陣によるフルボイスで楽しめます。人気声優が勢揃いしており、物語を豊かに彩っています。
豪華な声優陣によるボイスは、ストーリーだけでなく、ほっぺをぷにぷにした際の可愛らしいリアクションにも収録されています。

5. 育成システムとガチャの評価
『トリッカル』は、可愛いキャラクターをじっくり育成できるシステムと、比較的良心的なガチャ設計が特徴です。

全キャラ星5まで育成可能
キャラクターの強化は、ガチャなどで手に入る使徒証を集めることで、スターアップ(限凸)を行うことができます。通常の星3キャラクターであれば、共通素材を利用してスターアップを狙うことができ、証明書ショップやクローンファクトリーといったシステムを通じて素材を集められます。
特にプレイヤーにとって嬉しいポイントは、無課金でも推しキャラを育てることが可能である点です。すべてのキャラクターを星5まで上げられる設計になっており、コレクション要素と育成のやり込み要素が両立しています。上位存在であるエルダインキャラについても、ガチャを回して手に入るエルシードショップからスターアップ素材を狙うことが可能です。
育成画面自体も「可愛さにうるさい」ほどに作り込まれており、編成画面のほっぺも引っ張れるため、個別のキャラクターボイスを堪能する場所としてもおすすめです。
ガチャ確率とリセマラについて
ガチャの最高レア(星3/伝説)の排出率は3%と設定されており、他のスマホゲームと比較して良心的な部類に入ります。ガチャの種類は「使徒(キャラクター)」と「カード」の2種類がありますが、リセマラをする場合はキャラクターに当たる使徒ガチャ一択となります。ただし、キャラクターの個別ピックアップ確率は0.6%と低めです。
スタートダッシュがしやすいように、事前登録報酬として最大110連ガチャ無料キャンペーン(想定)なども提供されていました。
リセマラに関しては、必須ではないものの推奨されています。リセマラ段階で100連程度ガチャが引けます。ただし、チュートリアル削除機能がないため、1周あたり約12分かかり、メールアドレスの量産が必要になるなど、手間がかかる点が惜しい点として挙げられています。
課金をする場合のおすすめとしては、「初回購入プレゼント」が非常にコストパフォーマンスが高いです。最安値の160円(60エリーフ)を購入するだけで、3日間にわたって募集チケットや育成アイテムなどの豪華なアイテムを受け取ることができ、序盤の育成が格段に楽になります。
6. 総合評価:癒やしと戦略が同居する「神ゲー予備軍」
『トリッカル・もちもちほっぺ大作戦』は、その斬新な「ほっぺぷにぷに」というインタラクティブな癒やし要素 と、奥深いカードバトルシステム、そしてギャグ満載のゆるい世界観 が絶妙に組み合わさった作品として高い評価を得ています。
ユーザーレビューから見る評価点と懸念点
先行レビューや初期のユーザー評価では、主に以下の点が特に高く評価されています。
評価点
- もちほっぺを自由に引っ張れる、唯一無二の革新的な体験。
- 頭からっぽで遊べる何でもありの緩い物語とパロディの面白さ。
- オート機能やスキップ機能が充実しており、1日10分でサクサク進められる快適なゲームデザイン。
- 無課金でも全キャラ星5まで育てられる育成の自由度と良心的なガチャ排出率。
懸念点/改善期待点
- 戦闘のテンポが、演出重視のためややスローに感じられる可能性がある。
- リセマラに手間と時間がかかる。
- ストーリーに関係のない一部のキャラクターはボイスが未実装である。
- PvPやランキング要素などの対人要素が存在しないため、対戦を求めるコアゲーマー層には物足りない可能性がある。
総評
本作は「癒し」と「戦略性」という、一見相反する要素を見事に融合させており、遊び始めると「ほっぺをつまむの、ちょっとだけ…」のつもりが長時間プレイしてしまう中毒性がある作品と評価されています。
短時間で手軽に遊べるライト設計でありながら、デッキ構築や属性相性で戦略も楽しめるため、忙しい社会人やライトユーザーにとって非常に理想的なスマホRPGと言えるでしょう。リリース後のコンテンツ追加やボイス強化など、今後の運営次第でさらに評価が上がり、“神ゲー”に進化する可能性を秘めた注目作です。
